司法書士の業務、財産管理業務とは

司法書士は、司法書士法施行規則第31条1号で「当事者その他関係人の依頼により、他人の財産の管理をおこなう業務」を行うことができると定められています。

この規定により、司法書士は家庭裁判所から選任されて相続財産管理人・不在者財産管理人に就任することができます。しかしそれだけではなく「相続人からの委任に基づく相続財産管理業務」を行うことができます。具体的には、銀行預金などの解約手続き、株式・投資信託などの名義変更手続き、生命保険金などの請求、不動産の売却などを行うことができます。

戸籍の収集から金融機関とのやりとりもまで代行できるので、日中忙しくて複雑な相続手続きを丸投げしたいと考える方もお任せいただけます。

また「どうやって遺産を分けたらよいか分からない」といった場合には、法律家として相続人の事情や財産状況に応じた遺産分割協議案を提案します。他にも「相続人一人に預貯金の解約手続きを任せると心配だ」といった場合にも、一旦司法書士に遺産を集めてそれから現金を分配するということも可能なので大変便利です。

ただし司法書士は誰か一人の味方で手続きをすることができないので、相続人間で遺産分割の方法や、財産の範囲などで紛争性がある場合には、司法書士は相続財産管理業務を行うことができません。相続の手続きで揉めているという場合には、弁護士の先生に相談することをおすすめします。

相続人同士で揉めているわけではないが、どうやって手続きをしたらよいか分からない、という場合には司法書士に手続きを任せると費用も時間も節約できるのでおすすめです。

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